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経済産業省「フロンティア人材研究会」で提示した問題意識と提言内容は多岐にわたりますが、その中でも特に重要なものは次の三つです。なお、フロンティア人材研究会報告書は経済産業省のホームページに掲載されております。

CHALLENGE 1

既存事業発展と新事業創造の2階建ての経営が必要

  • 全ての企業に創業期があり、通常、創業経営者が軸となって、新しい事業を興し発展させていきます。
  • 創業期には、プロセスやインフラが不完全ではありますが、経営者主導の新事業創造のエコシステムがあり、そこから新しい事業が生まれていくのです。
  • やがて、それら創業活動が落ち着くと、全てのビジネスが日常業務に変化します。確立された事業モデルに基づき、成長志向で現業を成長させていくのですが、そこでは、極力ミスを少なくすることと、安定稼働と改善活動がビジネスの焦点となります。
  • その場合、日々のビジネスの焦点が、既存の事業モデルの安定稼働になりますので、そこから非連続な新事業やプロダクト(製品・サービス)をうみ出すことは、必然的に難しくなります。
  • だからこそ、既存の事業モデルの安定稼働に加えて、新事業創造のエコシステムを構築することによって、自社内に新たな成長エンジンを持つことが必要なのです。

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CHALLENGE 2

新事業創造のエコシステムとは?

  • 市場の中で新事業を興し続けるための新事業創造のエコシステムには、5項目17要素あります。
  • 5項目とは、経営者・事業創造人材・加速支援者という人にまつわるものと、組織プロセスや組織インフラという経営の仕方に関わるものの、大きく分けて2種類あります。
  • 通常、イノベーションでは人に着目することが多いのですが、多くの企業ではアイディアがうみ出せないことと共に、新しいアイディアを活かす経営がされていないということが、問題の本質ではないでしょうか?
  • エコシステムにおいては、5項目が、相互に掛け算のように作用し合うことによって、まさに生態系のように、新しいアイディアをうみ出したり、実現し続ける企業文化を創るのです。
  • この5項目は、互いに独立して存在するものではなく、相互に掛け算のように作用し合った総積数が重要であり、1項目や2項目だけ個別に上手くいっていても、他の項目での実践がゼロであれば、イノベーションを興し続ける経営を行うことは難しいのです。

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CHALLENGE 3

<えせ正義の味方>に要注意!

  • 社内に新事業創造のエコシステムの構築を行うとき、企業社会の現実を前提にしなければなりません。
  • それは、<えせ正義の味方>の存在です。
  • <えせ正義の味方>とは、本人には何の悪気もなく、むしろ正しいことだ思いつつ、非連続なアイディアや新しい試みを潰して歩く人のことです。残念ながら、企業社会においては、現状維持や前例尊重だけに価値をおく<えせ正義の味方>が多いのも事実です。
  • えせ正義の味方が跋扈する背景には、現状の業務を決められたルール通りに行うことだけが、ビジネスの基本であるという<現状維持・前例絶対主義>とでもいうべきビジネス観がありますが、当然のことながら、イノベーションは現状維持や前例尊重からはうまれません。
  • 経営者が自社をイノベーションを興し続ける企業に変革するときには、えせ正義の味方の存在を前提とした対策を打たなければ、その対策は上滑りしたものになります。
  • エコシステムの概念は、そのような企業社会の現実を前提として考案されたものなのです。zuhan_03_1000px