Newsニュース

JINイノベーション便り

[2021/3/26号] スウェーデンのイノベーション経営人材教育に学ぶ!

SDGs達成ランキングのトップ常連国であるスウェーデンは、イノベーション・マネジメント(以下イノベーション経営)においても圧倒的なリーダー国でもあります。

スウェーデンは、人口1000万人と東京都よりも少ない人口でありながら、ボルボ、エリクソン、イケアのように世界で独特の圧倒的なポジショニングを持つ企業が数多く存在しており、またスタートアップのエコシステムも強固です。また、ボルボが先日、2030年までに全面EV車化を発表したのは記憶に新しいところです。

そのスウェーデンがこの10年ほど注力しているのが、イノベーション経営の普及とその推進人材の育成です。イノベーションを既存組織から持続的に生み出すためには、イノベーション経営が必要であり、そのためには、専門家(プロ)が必要であるとの考え方です。

既存組織からイノベーションを興すためのイノベーション経営の構築と運営の専門家(プロ)を、スウェーデン国立研究所(RISE)が「イノベーション経営プロ」として公式に認定しています。JINの代表理事の西口もスウェーデン人以外で唯一、RISE認定のイノベーション経営のプロ資格を持つ人間です。

その背景には、かつて匠の技だった品質管理が職業となったように、イノベーション経営自体もやがて職業として普及すると言う考え方があります。実際にイノベーション経営プロが、多くの企業や組織で活躍を始めています。例えば、スウェーデンの病院では、病院からイノベーションを興すために、病院経営の現場でイノベーション経営を具体的に実践しています。

そのような背景を元に、JINはスウェーデンのIMS専門家と協力して、スウェーデン方式のイノベーション経営プロ養成講座(3ヶ月で完了)を6月から開講することに致しました。JINのメンバーは既に全員このプログラムの卒業生であり、私たちもこのプログラムの内容をよく知っています。
「Innovation Management Professional Training Program」の詳細はこちら

言語は英語ですが、講義部分は全て英語の字幕付きの動画によって行われ、時差に関係なく何度でも繰り返してイノベーション経営の極意を、イノベーション経営の8個の原則に基づいて学ぶことができます。

さらに、その後は2週間おきにスウェーデンと日本を繋いだライブのワークショップを行い、理解を深めていきます。イノベーションの成果を目指すのであれば解っていなければならない知識については、推薦図書と推薦動画を豊富に用意しています。

このコースは、JINが提供しているIMSAPスタジオとも補完関係があり、スウェーデン方式とIMSAP方式の両方を理解した人は明らかにこの分野の最先端の知恵を身に付けることができるようになります。

将来的にRISEのイノベーション経営プロ認定資格を取得したい方には、素晴らしいエントリーポイントではないか、と思います。RISEの認定資格の受験資格には、イノベーション経営の実践的な経験が3年以上必要ですが、暗中模索するのではなく、IMSAPプスタジオ、スウェーデン方式プログラムを通して、皆さんの会社の中のイノベーション経営の専門家を着実に増やす時代がやってきたのではないでしょうか。