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JINイノベーション便り

[2022/3/22号] ついに始まったIMS認証規格の開発の現場から

イノベーション・マネジメントシステム(IMS)の認証規格であるISO56001の策定プロセスが、この3月に本格的に開始されました。過去のマネジメントシステム規格(例:ISO9001)の日本における認証運用に関わる課題なども国内審議委員会で意見集約を行い、国際会議においては日本も積極的に議論を展開しております。

規格の内容についてはまだまだこれから詰めていくのですが、提案国であるカナダをはじめとした各国の積極的な参加により、規格の原案は2022年内には一旦まとまる予定となりました。全ての国際規格開発がそうであるように、大枠合意から詳細内容の合意まで専門家や各国の意見を取り入れながら2024年での発行を目指して一つ一つ議論を積み上げていくことになります。

尚、56001の発行の後も、ガイダンス規格である56002は改善を続けながら併存するというのが特徴ですが、認証規格の必要性については「イノベーション活動で連携するときにIMSを理解している相手かどうかは重要な判断軸だ」という議論が各国が本件を推進する上での重要論点です。
一社だけで起こせるイノベーションではなく、複数企業が連携することで大規模な変革を起こすイノベーション活動を行うには共通言語が必須です。その共通言語がIMSである、というのは日本企業の競争力の強化の上で非常に重要な論点だと思います。

そんな中で、IMSの入門プログラムである第4期IMSAPスタジオが好評のうちに終了しました。スタジオ参加の10社(各社から5名参加)の参加者は他社参加者との意見交換、ゲストスピーカーとの討議を通じて以下のような多くの気づきを得、自社IMS構築に向けた力強い第一歩を踏み出しています。

・考え方だけではなく様々な実例も含めてご説明を頂いたので、腹落ちした。
・ゲストの方の討議を通じてIMSへの理解が深まった。
・イノベーションになぜ取り組むかということの意図の重要性が明瞭になった。

日本企業がイノベーティブで創造性溢れる組織に変わっていくためには、個人が頑張るだけでなく経営の仕方(マネジメントシステム)も根本的に変わらなければなりません。その鍵となるのがIMSであると私たちは考えており、引き続き、海外ネットワークとの連携を強化しながら、日本でのIMS普及を進めて参ります。

なお、第5期IMSAPスタジオは2022年6月中旬~8月(3ヶ月間)の開催を予定しております。
松本常務理事によるオンライン説明会も随時開催しておりますので、興味を持たれた方は是非お申込み下さい。
説明会お申込みはこちらから

最後までご高覧頂き、ありがとうございました。